投資信託をするメリットとデメリット

投資信託は他の金融商品とどう違うのでしょうか。

もちろんどんな金融商品でも一長一短はあります。

最終的にはその中から自分にあった投資商品を選ぶべきなのですが、では、投資信託はどのようなメリットがありデメリットがあるのでしょうか。

その判断材料となるメリットやデメリットについて解説をします。

■投資信託のメリットその1「少額から始められること」

投資信託のメリットは、何と言っても少額から始められるところにあります。

もちろん投資信託には様々な商品がありますので、どれもが同じ値段になっているわけではありません。

また投資信託は、1口単位で購入することになり、またこの1口単位の金額は基準価格といって毎日変動するものになっています。

ですが、多くの投資信託では、1万円前後から始められます。

また証券会社によっては100円から始められるとい投資信託もあります。

この少額で始められるというのが、やはり一番のメリットとなります。

「最初の資金が少なくてすむというのは投資家にとってメリットだよね」

■投資信託のメリットその2「分散投資が可能」

分散投資とは、たとえば株式投資をする場合などに、たくさんの銘柄を購入することでリスクを減らすという手法です。

一つの銘柄で利益を狙うと、もちろん大きく値上がりをすれば、大きく儲けることができるのですが、逆に大きく値段が下がると、大きく損をします。

分散投資は、この損をすることを極力減らす戦略として、投資商品ではよく取り入れられる手法なのです。

たくさんの種類の銘柄に投資する場合は、全体としての動きに収益が反映されることになります。

一つの銘柄では、その会社に何が起こるかを予想することは難しく、判断を誤れば、大きく損をします。

しかし、全体としての動きであればある程度予想しやすく、また一つの会社の事情で大きく値段が変動するわけではありませんので、リスクを減らすという意味において分散投資はよく用いられます。

ただ、個人で株式を購入して、分散投資をしようとすると、多くの種類の株式を購入する必要があり、多くの資金を有していないと難しいところがあります。

ですが、投資信託は、もちろんそれぞれの投資信託によって内容は違ってくるのですが、投資先について分散投資している商品も多くあり、そういった意味で、個人でも投資信託を購入することで、少額かつ分散投資ができるというメリットがあるのです。

「なるほど、確かに個人で少額なのに分散投資できるというのは投資信託ならではだよね」

■投資信託のメリットその3「運用するのは専門家」

投資信託は、運用会社にいる投資のプロである専門家が、集めた資産を運用・投資しています。

個人が株式などを購入して運用しようと思うと、ある程度の勉強が必要になってきます。

テクニカルであれファンダメンタルであれ、それなりの知識がないと大きく損をしてしまうのが、金融商品です。

その点、投資信託は、専門家であるプロがその運用をしますので、投資商品の初心者に向いているというメリットがあります。

また、投資信託であれば、通常の個人では手を出しにくい海外の商品や株式なども簡単に組み込むことができますので、そういった点もメリットがあります。

「専門家がぼくらの変わりに投資してくれているようなものなんだね。」

■投資信託のメリットその4「基準価格が毎日公表されているから安心できる」

投資信託では、基準価格を毎日公表することが義務付けられています。

ですので、購入した投資信託が現在どのような値段になっているのか、損をしているのか得をしているのか、それらがすぐにわかります。

また購入にあたって検討する際にも基準価格が毎日更新されていますので、その基準価格をきちんとチェックすることで、その投資信託がどのように運用されているかを見ることができます。

もちろん、投資信託の購入には、専門家のアドバイスや相談を受けるということも大事ですが、基準価格をきちんと見て、検討することも大事なことになります。

基準価格が毎日公表され、外からきちんとチェックすることができるというところも投資信託のメリットとなります。

「毎日の価格が公表されているんだったら購入前に確認できるし安心だね」

■投資信託のメリットその5「投資信託は長期投資に向いている」

投資にはいろいろな考え方があり、その考えかたによって、どのような金融商品を選ぶかは変わってきます。

たとえば、短期間で大きく収益を上げたいと思う場合もあるでしょうし、あるいはリスクをあまりとりたくないけれど、預金しているよりかは利率が欲しい、などなど。

もちろん考え方は人それぞれですし、それにあった金融商品もそれぞれあります。

投資信託はどちらかというとリスクを減らし、長期投資したい方向けの商品が多くあります。

少額から購入でき、かつ分散投資ができることでリスクを減らすことができるのが投資信託なのですが、実は長く保有するということもリスクを減らすことができます。

株式は、一時の事情により大きく変動することはよくありますが、長い目で見ると、その変動幅はそれほどではなかったりすることも多くあります。

そういう意味で、長期保有はリスク分散にもなるのです。

分散投資かつ長期保有でリスク軽減が投資信託の一番のメリットであり、それを少額から購入できるというところが投資信託の特徴であり利点になります。

「投資信託は長期保有に向いている金融商品なんだね」

しかし、そうは言っても投資信託はメリットだけの商品ではありません。

デメリットもきちんと理解することで、選ぶ際の検討材料となります。

では、投資信託で気を付けるべき点はどこにあるのでしょうか。

■投資信託のデメリットその1「元本割れのリスクがある」

投資信託ももちろん金融商品の一つですので、元本割れのリスクはあります。

もちろん投資信託の中にはいろいろな商品があり、できる限りリスクを抑えにいったもの、あるいは少々のリスクを覚悟である程度の収益を狙いにいったものなど、さまざまあります。

ただし、どのような商品であっても元本割れのリスクは必ずあります。

債券などのように元本が保証されている商品ではありませんので、この点は注意が必要です。

「投資信託といっても、あくまでも投資商品なので、リスクもあるということだね」

■投資信託のデメリットその2「手数料や信託報酬がかかる」

投資信託は、投資家の資産を専門家が運用するものとなりますので、もちろんそれに対する手数料や信託報酬というものがかかってきます。

手数料には、購入時にかかるものや換金時にかかるものもあります。

また運用会社や販売会社へ支払う信託報酬というものもあります。

これらはそれぞれの投資信託によって料金も違ってきます。

もちろんこれらの費用も計算にいれて収益を出す必要がありますので、投資信託を選ぶ際には基準価格だけでなく、こういった手数料や信託報酬の金額がいくらなのかも確認しておく必要があります。

「手数料や信託報酬によっても利益が変わるのだから大事なことだよね」

■投資信託のデメリットその3「短期間に大きく儲けることを目指したものではない」

投資信託は、どちらかというと分散投資かつ長期保有によって収益を上げることを目指したものが多くあります。

それが投資信託のメリットでもありますし、特徴でもあるからなのです。

そういう意味では、短期間に大きく儲けたいと思う人はあまり向いていないかもしれません。

もちろん投資信託の中には大きく収益を狙った商品もあります。

ただ、どちらかというと、分散投資かつ長期保有を目指したものが多いのが特徴です。

「なるほど、短期間で大きく儲けたい場合は、違う投資商品の方がよさそうだね。

金融商品にもいろいろあるのだから、自分の投資手法にあった商品を探すことが大事なことなんだね」