投資信託の初心者が最初に確認すべきポイント”運用成績”を徹底解説?

投資信託と聞いて、投資初心者の方はどのような印象を持たれるでしょうか? 株やFXと比較して難しそう、又は自分で取引できないのでギャンブル的なスリルがない。さらには、取引手数料が高そう。この様なイメージを持たれていませんか?

確かに、投資信託を始めようと考えているのは中高年の方が多く、若い方が真っ先に考えるのは、自身で取引を重ねる株やFXの方が多いのが事実です。しかし、投資の目的がスリルやギャンブルではなく、確実で安定的な利益を求めるなら専門家が運用する投資信託こそ実はおススメなのです。

しかし、投資信託も種類が非常に多く、実際にどこを選択・購入するか悩んでしまうものです。そこで、絶対的な指標でもある”運用成績”に焦点を当てて、今回は解説させて頂きます。

投資信託とはそもそも何か? 初心者向けに丁寧解説!

それでは、投資信託の運用成績について語る前に、投資信託とはそもそも何なのか解説をさせて頂きます。

投資信託とは、一般社団法人「投資信託協会」によると、「投資家から集めた大量資金を元手に、運用の専門家が株式や債券などを運用する商品で、その運用成果が投資額によって反映される金融商品」となります。

この解説だと、分かりそうでちょっと分かり難い面もありますよね。端的に言うなら、”お金を預けるだけで、後はプロ投資家に全てお任せ”という状態です。自分が取引にまったく関与しませんが、投資に違いはないので、そこにはリスクもリターンもあるという訳です。

よって、儲かる時もあれば損をする時もあり、また運用をお願いしているので、手数料も発生します。その代わり、投資経験がまったくない素人でも、一流のプロ投資家に資産運用を託せるのです。

※運用の専門家、プロ投資家…ファンドマネージャーと同義

投資信託の運用成績について!

自分で株やFX取引をするよりも、プロ投資家にお願いする方が、何となく確実に儲けられそうな気がしますよね? なぜなら、あなた自身は投資経験がまったくないか、または素人や趣味レベルです。片や、仕事として日夜努力や研究を怠らない投資の専門家です。どちらが投資能力が高いかは、一目瞭然です。何より、投資信託は莫大な資金を運用するメリットがあります。

株や為替、債券にしろ、そこは途方もない金額が動く世界なので、個人投資家が一人で参戦し数十万や数百万単位の取引をしても、まったく影響力がありません。それより、何十億や何百億に、或いはそれ以上のまとまった資金にして取引をする方が圧倒的に有利な世界なのです。

投資信託は運用成績に注目すべき!

実際に投資信託を始めようとして、あなたなら最初にどうしますか? ネットなどで検索をしても、情報が乱立しどのように始めるのか、分からないと思います。これが、実は投資初心者が投資信託を難しくさせ、利用を躊躇わせる原因なのです。

プロ投資家に任せるので簡単なはずの投資信託なのに、最初に確認すべきポイントがいくつもあります。ざっと挙げただけでも、

 ①運用成績

 ②費用、手数料

 ③証券会社(業者)の選択

 ④運用期間

 ⑤プロ投資家は誰? 実績や実力!

 ⑥運用リスク

他にもありますが、確認ポイントを挙げたらキリがないので、結論ありきとするなら①運用成績だけ注目をして投資信託(の商品)を選んで良いでしょう。なぜなら、最近は証券会社が多くなり、ネットから申し込むので費用も以前と比較すると破格に安くなり、少額投資も可能となっています。運用期間やプロ投資家も最適なものを簡単に選べるので、あまり神経質になる必要がありません。

よって、経験浅い個人投資家でも参入しやすい環境が、投資信託の世界でも出来上がっています。

ですが、”運用成績”については注目すべきです!

前置きが少し長くなりましたが、ここからは運用成績についての解説となります。運用成績とは”運用成果”となり、集めた資金を運用し利益を出している投資信託や商品の方が当然好まれるものです。

投資信託の格付け評価をする「モーニングスター」サイトには、ファンドランキングが掲載されているので、ここをチェックすると現時点で最もパフォーマンス良い運用成績を出しているのが何か分かります。

※モーニングスターHP:https://www.morningstar.co.jp/

運用成績で注意すべきところ!

運用成績のファンドランキングから、上位のものを選びそこに投資をするのが、最も効率良い方法となります。しかし、実際に資金を投入する前に注意すべき点があります。

・注意点1…運用成績の期間

ファンドランキングには期間が設けられているので、そこで1ヵ月など短期間で上位のものを避け、3年ないし5年以上の長期的に好パフォーマンスを発揮しているものを選ぶべきです。短期的に結果が良いのは、運や相場環境が良かっただけと判断可能なので、より長期間の方が実力があるファンドとなります。

・注意点2…リスクメジャー

ファンドランキングの上位に入るのは、高いリターンという結果があるからですが、その裏返しとしてリスクが高いのも事実です。投資信託には”リスクメジャー”というリスクの危険性を伴う指標があります。基準価格の変動リスクの標準偏差の事で、1~5段階でランク分けされています。低いほど安全で、高いほど投資リスクがあり、ファンドランキング上位に入るのはこのリスクメジャーも必然的に高くなる傾向です。投資信託が安全で確実性が高い投資としても、その中でリスクも高くなると覚えておきましょう。

・注意点3…資産構成比

一概には言えませんが、ファンドランキング上位に入るのは、国内大型株ではなく小型株や成長株、又は海外の新興国や途上国、それらの国々の割安株に投資をする場合が多いです。これもリターンが大きい反面で、万が一のリスクも高まる傾向です。ファンド名やカテゴリーからも確認できますが、さらに個別表示で資産構成比を確認するべきです。単純に、ランキング上位グループを選ぶと、危険性が高い場合もあります。

・注意点4…信託報酬率

これは考え方は資産構成比と似ていて、要するにファンドランキングで上位に入る投資信託の場合は、それだけ実績あるプロ投資家が運用をしているので、信託報酬率が高くなるので、お客である個人が支払う費用が嵩む傾向です。投資信託をお願いする費用である信託報酬は、投資信託を保有している期間は支払い続けるので、あまりにも割高な信託報酬率の場合、いくらファンドランキング上位でも購入は難しくなり、止めた方が無難です。

投資信託は難しい? 運用成績を確実に利用する方法!

ここまで読まれて、やっぱり投資信託は簡単と言いながら難しいと思っていませんか? それは巷に溢れる、投資や投資信託は簡単でリスクゼロと煽るのではなく、きちんと危険や注意すべき点も踏まえてもらう為です。その上で、自らが株やFXなどの投資をするよりも、リスクが少なく儲けを期待でき確実性が高いと知ってもらう為です。

では、運用成績のファンドランキングについて、より確かな方法をお教えします。それは、前記した注意点を踏まえて、その上でランキング上位のものを選べば良いのです。

ですから、期間は5年程度でも良いが、さらに確実なら10年間にして出来るだけ国内株や大型株。外国なら世界経済の中心であるアメリカのみ、これで信託報酬率が低いファンドを選ぶだけで投資信託も案外簡単だと思えるものです。さらに、純資産残高が多いのも、単純に資金力が豊富で実績があり人気が高いと判断できる事から、どうしても購入候補を絞れないなら、最後は純資産残高の上位から選ぶのも良い方法です。

最後に投資信託への自論!

投資信託を調べていると、両極端な意見が多く見掛けられます。簡単に儲かったというのがあれば、反対に大損をしたというものです。しかし、どちらも詳細が不明なので、初心者の方はどちらかを過剰に鵜呑みにする傾向があります。だから、投資信託も危険だから絶対に手を出さない。又は、投資信託は簡単に大金が儲かる。これは、どちらも極論すぎるのです。なぜ、もう少し柔軟に対応が出来ないのでしょう?

投資信託も投資なので、リスクがあります。いくらプロ投資家にお願いしても、100%絶対に儲けられるとは限りません。しかし、99%の個人投資家よりは優秀なのは確実で、だからこそ利益が期待できるのです。投資信託の運用成績上位に託せば、年間10~20%のリターンが期待できます。ここから費用として、信託報酬率や手数料を差し引いても5~15%程度の儲けとなるのです。さらに、一つのファンドなどに集中しないで分散投資で投資信託を行えば、確実性が高まります。

短期的な資産運用ではなく、少額投資や長期投資という観点からも、投資信託を検討なされてはどうでしょうか?