副業分野―デジタル・コンテンツビジネス

副業では在宅ワークの可能なインターネットを中心にした分野が有力です。テキスト、静止画、動画、システム・プログラム、デザイン、イラスト、音声などがデジタル化されオンライン納品が可能です。代金の決済手法も各種完備され、クレジット、銀行振り込み、コンビニ支払、宅急便代引き、ネット決済など多様なものが可能です。オンラインサービスではリアルタイムの形態とそうでなくても可能な形態があります。電話やテレビ電話はリアルタイムである必要があり、サービス提供を副業でやる場合は、平日夜間、土日などが中心になります。リアルタイムサービスでないコンテンツをパッケージ化したデジタル・コンテンツは随時販売可能で副業向きです。

1.デジタル・コンテンツビジネスとは

コンテンツとは元々は中味のことで、コンテンツビジネスとはオリジナリティのある著作物の制作・管理・提供に関するビジネスです。分野的には音楽、文学、美術、ゲーム、教育、占いなど多様で、形態的には動画、音声、文章、図解、その他インターネットに関わる各種のソフトウェア、ツールなどがあります。オンライン・オフラインを含めた媒体では、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などの出版、インターネット、DVD、CDなどがあります。ではデジタル・コンテンツビジネスの代表的な分野について紹介します。

2.教育―eラーニング

教育では従来から通信教育という媒体型の教育方法があります。紙テキスト、音声教材、通信添削などが組み合わされたものです。eラーニングとは電子的な学習ツールを使って学習するもので、双方向のインターネットを活用したものが中心です。教育コンテンツはテキスト、写真、イラスト、動画、音声などで構築提供することができます。双方向性はメール、チャット、スカイプなどのテレビ電話、電話などの機能を使用します。eラーニングのユーザーとしてのニーズは、いつでもどこでも学べるというオン・デマンド機能です。また、コストの安さも魅力です。

民間教育分野としては、資格、語学、語学会話、学校教育科目、大学受験、社員教育、運動、習い事、各種の社会人教育などがあります。

既存の講座紹介サイトや仲介サイトには次のようなものがあります。

ナレッジサーブ

様々な知識をもっている個人・法人を対象に、簡単にネットで講座が開ける仕組みを提供しています。趣味・教養系とプロフェッショナル系の2系統の講座体系があります。講座の開設者は、自立したプロ、シニア、主婦、副業希望者など自由です。コンテンツ(教材)を中心に展開されています。講座開設料は9,000円/月(1講座ごと)、システム利用料は受講料の30%となっています。

http://www.knowledge.ne.jp/

ココナラ

知識・スキル・経験をサービスとして出品することができ相談が中心ですが、レッスンコンテンツを提供する語学会話、資格学習などもあります。メールサービス、電話相談サービス、ビデオチャットサービスの形態があります。

https://coconala.com/

タイムチケット

リアル対面指導が中心ですが、教育/受験/家庭教師などに関するオンライン、電話での指導の販売もできます。

https://www.timeticket.jp/

中心となるのはやはり自ら教育サイトを開設することでしょう。eラーニングサイト開設のアプリも多様に開発されています。

NTT東日本「スマートスタディ」

ビデオ動画映像、ライブセミナー、テシクト教材、オンラインでの課題提出やテストが可能システムです。初期費用は基本契約1契約5,000円~、受講者単位にIDを発行し1ID月額基本料金100円~などローコストで講座開設できます。

https://business.ntt-east.co.jp/service/manabi/

動画販売サイト「manebi」

動画コンテンツを販売したい、出版したい人向けです。マルチデバイス対応でスマートフォン、タブレットでも動画視聴が可能です。manebi.jpへの動画出店費は初期費用、月額費用が無料の完全成果報酬制です(manebiマイストアは別途料金がかかります)。

https://manebi.jp/myschool/

3.電子出版

自分の書いた小説やコミック、ビジネスに関する書籍、自分の人生を振り返った自伝などの作品を出版、販売できます。コミックや小説の一部は無名の人の作品でも売れているケースがあります。紙の自費出版をすればかなりの費用がかかりますが電子出版では無料で出版できます。電子出版物を読むのはスマホでもパソコンでも端末は自由です。電子出版物にするにはワード原稿であれば、PDF化するかEPUBという簡易言語への変換が必要になります。

電子出版できるシステム、サイトには次のようなものがあります。

楽天Kobo

いつでも誰でも簡単に小説、ブログ、漫画、写真集などを電子出版できます。売上をリアルタイムで確認でき、いつ、どこで売れたかを知ることができます。ロイヤリティは55~70%です。登録や電子書籍の作成規定などのマニュアルは下記です。

楽天Koboライティングライフ

https://books.rakuten.co.jp/e-book/rakutenkwl/

ボイジャー「理想書店」

電子出版会社のボイジャーが運営するのが理想書店です。電子出版支援ツールRomancer(ロマンサー)を活用して電子出版化された作品販売サイトです。個人作家の電子本を中心に取り扱っています。分野は、文芸(文学、SF、ファンタジー、エッセイなど)、教養(人生論、ノンフィクション、雑学/知識など)、人文科学(国語学、心理一般、宗教、文化/民俗など)、その他多様なものが出版可能です。

ロマンサー

https://romancer.voyager.co.jp/

Amazon Kindleストア

国際的な出版が可能です。

https://kdp.amazon.co.jp/

電子出版は自分でPRをしなければなりません。SNSやブログなどでPRしていく必要があります。

4.音楽

自主制作のCDやDVD(CD-R、DVD-R含む)などの委託販売ができます。

ディスクユニオン

音楽ジャンルは、ROCK、POPS、PUNK、JAZZ、SOUL-WORLD MUSIC、CLASSIC、HIPHOP、TECHNOなどです。販売期間は3ヶ月 (販売実績に応じて取扱い延長の場合あり)です。

https://diskunion.net/st/itaku.html

Amazon e託販売サービス

Amazon e託販売サービスは、出版社・メーカーの商品をAmazonの配送センターに委託で在庫を預けるセルフサービスのプログラムです。委託可能な商品は音楽関係では、「CD、高音質メディア(DVDオーディオ、ブルーレイオーディオ等)、レコード、カセット(国内盤のみ)などです。委託する商品の販売権を有していること、Amazon e託販売サービスで委託が可能な商品であること、委託する商品にISBNバーコードもしくはJANバーコードが印刷されていること(バーコードシール貼付も可)が要件です。Amazon e託販売サービスの年会費は、9,000円(税抜)です。商品のかけ率は60%となっており商品価格の40%をAmazonに払います。

https://www.amazon.co.jp/gp/seller-account/mm-product-page.html?topic=200329780

5.スマホアプリ開発

スマホアプリが作れれば分野を問わず各種のビジネスのツールになります。プログラミング不要でスマホアプリを開発できるツールも出ています。アプリ開発の知識がなくても手軽に導入できるツールも多くあります。

buildy(ビルディ)

スマホサイト制作およびスマホアプリ(iOS/Android)が作成できます。短時間で直感的にレイアウトなどを選択しアプリが作れます。プログラミングの知識は必要ありません。初期費用なしで月々の費用は9800円から。

https://buildyapp.com/

ShoutEm(シャウテム)

iOS/Androidのアプリ開発に役立つツールです。プログラミングせずともアイコンや情報を載せるだけで完成しビジネスに必要な機能が備わっています。作ったアプリはiOSとAndroidのクロスプラットフォームで配信可能。料金プランはアドバンスプラン(15,000円/月)など。

https://www.shoutem.jp/

まとめ

デジタル・コンテンツビジネスはアイデアや開発力次第で可能なビジネスです。コミックでも小説でも、ヒットしたらプロになれるという夢も生まれます。実用性から言えば資格試験の受験用問題の配信サービスなどもあるでしょう。通勤途上でスマホで簡単に問題演習ができるものです。動画の方が分かりやすいものでは、身体を動かすエクササイズのビデオ配信もあるでしょう。また、スカイプを使った英会話指導なども増えています。これらは副業として適切な分野ではないでしょうか。