不動産投資を始めるために押さえておきたいところ

不動産投資は、ネットによる情報公開なども進み、さまざまなところで見聞きするようになっています。それゆえサラリーマンなどにとって身近な投資の一つになってきました。

しかし、株式や投資信託と異なり、不動産投資は長期投資になりがちで時間や手間がかなりかかります。それゆえ不動産投資を始める前に知っておくべきことや準備しておくべきことがあります。始める前に準備を万全にしておけば、いざ始めた時に慌てる心配がありません。

不動産投資のメリット・デメリットを把握する

まずは不動産投資がどういうものなのかを知ることに尽きます。ただ、自分のイメージのままに不動産投資を行うと、現実との差に驚くことが増えます。不動産投資は自分の思う通りに事が進まないことも多いので、最初に不動産投資の一連の流れを知っておく方が落ち着いて取り組めます。

また、不動産投資はリスクをとってリターンを得る投資なので、必ずしも利益が得られるわけではありません。元本保証ではないので、不動産投資のメリットやデメリットをしっかり理解してから投資は始めるべきです。

不動産投資のメリットとしては、大きなリターンが得られたり、事業を行う楽しさがあります。管理なども管理会社に外注することができ、事業として軌道にのればまさに不労所得を得られることができます。

デメリットはリターンの期待値が高い分、リスクも大きいということです。最悪の場合建物が倒壊するといった心配もあります。賃貸収入を得たくても入居者が入らない、売りたいけれど売れないといったこともあります。

不動産投資のメリットやデメリットを知るのが大事なのは、自分でそれら両方を知った上で投資できるかを判断するためです。自分で納得してやらないと損失を被ったときなどに気持ちの整理がつかなかったりするので、不動産投資の良い面と悪い面は最初に知っておくべきです。

不動産投資の目的を明確にする

不動産投資に限ったことではありませんが、投資を行う目的は最初に明確にしておきましょう。最初になんのために投資をするかを設定せずにはじめてしまうと不測の事態が起きたときに判断できなくなってしまいます。

また目的に沿った不動産投資の方法があります。自分の求める金額や収益方法を選択しないと理想的な投資が行えません。しかも不動産投資は基本的に現物投資なので、投資を開始すると後戻りしづらいところがあります。

それゆえ出口戦略などもあらかじめ決めておくと、それに見合った物件を探したり、投資方法も決定するので迷わずにすみます。

不動産投資の目的としては、主に賃料収入で継続的な不労所得を得たい人が多いです。しかし不労所得といっても物件の管理をする必要はあるので、何件所有するかなど目的によって検討すべき数は異なります。

あと、相続目的や余った土地の利用などが挙げられます。相続であれば税金の節税目的が主になるので、アパートなど減損処理がしやすい投資が向いています。

もし、土地の有効活用ということなら、駐車場経営やコインパーキング経営などが向いています。コインパーキングなどは外注して管理や集金まで業者に頼むことができますし、投資をやめる際に更地にしやすいというメリットがあります。

もちろん、不動産購入には銀行の融資が入るので、個人の属性によっては持てる不動産の数はおのずと限られるところもあります。

自分の属性などを知っておく

不動産投資は、銀行からの借入金を用いて行う事業です。それゆえ、いくら融資してもらえるかによって不動産投資の幅が決まってきます。

融資してもらえるかどうかは、第一に購入したい物件を運用することに価値があるかどうかです。不動産収入の一部が融資の返済にあてられるので、銀行は収益があがる物件かどうかを吟味します。

さらに、融資についてはやはり投資する投資家の属性が重要になってきます。したがって、不動産を始める前に自分の属性は確認しておくと良いでしょう。サラリーマンであれば年収や勤続年数等によって融資額や金利の利率が変わってきます。クレジットカードの信用余力なども確認されるので履歴は綺麗にしておきましょう。

借金などがある場合は完全な返済も重要ですが、返済記録が重要なので借りたお金をしっかり返しているかどうかがチェックされるので計画的な利用をしておきましょう。

もちろん、サラリーマンであればしっかりと仕事をして給与が支払われているかがチェックされるので、本業をしっかりやることも重要です。初期費用面でも自己資本を出すことができれば、融資も少なくて済みます。

従って、貯金もあった方が融資を受ける面でも有利です。金融資産の保有額もチェックされるので自分の勤務態度を見直すこと、金融資産の把握は正確に把握しておきましょう。

自営業だとサラリーマンほどに社会的信用がないため、融資額の上限が低かったり金利が高かったりします。なるべく個人への融資実績がある銀行を選んだり、日本政策金融公庫など個人事業主向けの融資をしている場所で審査を受けるのがおすすめです。

家族構成などもチェックされますが、とにかく重要なのは投資家に返済能力があるかどうかです。その証拠となるための金融資産状況を作っておけば、いざというときに物件を購入するときに融資の手続きに手間取らずに済みます。

不動産投資の勉強をスタートしておく

不動産投資は投資のごく一部です。他の投資が向いている人もいます。不動産投資について基本的なことを知っても必ずやらなければいけないものではありません。

しかし、不動産投資についても時間が味方になってくれるところがあります。長く不動産を保有すればするほど家賃収入を多く得られる機会があるため、不動産投資を考えているならば、なるべく早くから勉強を開始するのがおすすめです。

最近は、不動産投資の勉強方法は多種多様です。金融系の学校なども登場し、投資セミナーなどでも不動産会社のブースなどが出ています。実際に不動産屋さんに赴けば、賃貸用の物件や土地が扱われています。

ネット上でも売り出されている物件を確認できますし、不動産投資家同士の交流会も盛んです。初心者でも参加しやすいイベント・セミナーなどが行われています。そうしたところに顔を出していくことで、徐々に投資へとシフトしていくと違和感なく取り組めます。

もちろん、不動産会社や個人の有名投資家さんはポジショントークをすることもあるので、その点では情報を鵜呑みにするのは危険です。さまざまな情報を収集し、自分自身でしっかり情報を整理する必要があります。最終的な判断は自分自身がすることを肝に命じておきましょう。

まとめ

不動産投資は、サラリーマンでもできる投資の一つになってきました。しかし、不動産を購入する際には、時代の流れやタイミングによって大きく差が出たりするものです。不動産が高騰しているときはどんなものでも高騰するため、適切な価格でないことも多いです。

しかし、不動産を購入するタイミングを考えていると投資ができないということもあります。その場合、新築アパートなど入居者が入りやすく初期費用が比較的安く済む物件をひとまず持ってみるといった方法もあります。そのようにとりあえず不動産投資を始めるためにも、知識や確認事項は先に確認しておく必要があります。やる前の準備は早めにやっておいて損はありません。