仮想通貨の種類について

仮想通貨は、2008年に誕生して以来さまざまなものが誕生してきました。日本ではビットコインの高騰や仮想通貨取引所コインチェックのネム(NEM)流出問題などで取引が下火になりましたが、2019年5月現在、再びビットコインの価格が高騰したことで話題となりました。

そんな仮想通貨ですが、一口に仮想通貨といってもさまざまな種類が存在しています。現在でも仮想通貨の数は増えており、今後も増加することが見込まれています。

そんな仮想通貨にどのような種類があって、それぞれの仮想通貨にどんな特徴があるのかについてまとめてみました。

ビットコインとアルトコインの違い

仮想通貨にはさまざまなものがありますが、大きく分けると2種類が存在しています。いわゆる仮想通貨取引所で取引できる上場している仮想通貨とそうではない非上場の仮想通貨の2種類です。

上場している仮想通貨にはビットコインなどの主要な仮想通貨が挙げられます。仮想通貨取引所に上場しているので、365日24時間好きなときに取引ができますし、一部の仮想通貨は決済手段としても用いることが可能です。

ビットコイン以外の仮想通貨はまとめてアルトコインと呼ばれています。

上場の有無に関わらず、ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインに分類されます。

コメント アルトコイン=代替コインの意味で、仮想通貨の基軸となっているビットコインに代わるかもしれないコインの総称です。

非上場の仮想通貨を含めると現在アルトコインは2000以上あると言われています。まだ開発途中のものも多く、代表的な仮想通貨以外は誕生しては消滅していたりします。

ビットコイン(BTC)の特徴

ビットコイン(BTC)は、世界初の仮想通貨として2008年に登場しました。2010円に一般的に公開されてから認知度が高まり、現在では仮想通貨の世界での基軸通貨とも呼ばれています。

基軸通貨として、ビットコインで他のアルトコインが購入できます。ビットコインの価格変動はまた、他の仮想通貨への影響も大きいです。仮想通貨の価格変動でもっともニュースになりやすい仮想通貨でもあります。

イーサリアム(ETH)の特徴

イーサリアム(ETH)は、ビットコインと並ぶ代表的な仮想通貨の一つです。イーサリアムは、プロジェクト名ですが通貨の名前もイーサリアムと呼ばれています。イーサリアムは、仮想通貨を送金や決済手段として使うのではなく、別の目的にも応用するために作られました。

イーサリアムにはスマートコントラクトと呼ばれる技術が搭載されています。これによって不動産関係の契約書や保険の契約書などに応用できるようになっています。

コメント スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上にサブプログラムを書き込める技術です。イーサリアムで何かしらの取引をした時に、より多くの情報を記録でき、権利の委譲などもイーサリアム上で完結できるということです。

リップル(XRP)の特徴

リップル(XRP)は、時価総額が大きいことで知られている仮想通貨です。アメリカのリップル社が発行元で、仮想通貨の中でも中央集権的な位置付けになっています。

リップルの特徴は、ビットコインよりも送金スピードが早いことにあります。もともと、送金スポードの改善を目的とし、世界中にスポーディーな送金を行うために開発されました。

ビットコインだと約10分程度かかるのに対し、リップルならば数秒で送金が完了します。それゆえ、現在は国際送金の手段として注目を浴びています。リップル社は日本の大手銀行との連携を進めており、世界的に活用される日も近いといえます。

ネム(NEM)の特徴

仮想通貨は基本的に、マイニングと呼ばれる作業でデータの確認が行われています。ネム(NEM)は、それらのデータの確認をハーベスティングという作業でまかなっています。

マイニングには高速計算ができる高機能なパソコンが必要ですが、ハーベスティングを行うには一定数のネムを保有することで誰でも参加することができます。

日本では、ネム・ジャパンと呼ばれるネムを普及させるための非営利組織が結成されています。ネムの開発者に日本人がいるということもあり、日本ではネムの人気が高いです。ネムで決済ができるネム・バーなどが存在します。

しかし、2018年に仮想通貨取引所コインチェックからネムの盗難が発覚し、ネムの価格は暴落しました。それ以来ネムへの過熱感もなくなりましたが、日本の取引所で取り扱える代表的な仮想通貨の一つです。

その他の仮想通貨について

現在、ビットコインやイーサリアムといった代表的な仮想通貨はある程度まで発行枚数が上限に近づきつつあります。それゆえ、各仮想通貨からハードフォークによって新たな仮想通貨が誕生しています。ビットコインからはビットコインキャッシュ(BHC)、イーサリアムは古いイーサリアムをイーサリアムクラシックと呼び、新しい方をイーサリアムと呼んでいます。

コメント ハードフォークとは、一定の時期が経過した後に新たな仕様変更を行なって新たなブロックチェーンを構成する現象のことです。要するに、ビットコインから分岐してビットコインキャッシュが新たなブロックチェーンを作るその起点となる出来事を指します。

例えば、ビットコインのハードフォークから誕生したビットコインキャッシュはビットコインとの共通点が多いのが特徴です。しかし、新たな仮想通貨として、ビットコインよりも素早い送金が可能となっています。

なぜならば、取引を記録するブロックの大きさもビットコインよりビットコインキャッシュの方が大きいため、さまざまな情報を詰め込むことができるようになりました。それゆえ、1ブロックの取引処理能力が高まり、送金のスピードアップにつながっています。

上記に挙げられる仮想通貨以外にもさまざまな仮想通貨が存在しています。日本の仮想通貨取引所で扱える仮想通貨は限定的なので、仮想通貨の取引を行う投資家の多くが海外の取引所を扱っていることが多いです。

また、海外の仮想通貨取引所では、独自の仮想通貨が流通しています。例えば、仮想通貨取引所世界3位の規模を誇るHuobiでは、Huobiトークンが取引の際に使えるようになっています。仮想通貨取引所内で使えるこのトークンで仮想通貨を購入すると手数料が安くなるといった特典が受けられます。

日本で人気の仮想通貨としては、ゲーム内の報酬に活用されているエックスピー(XP)やモナコイン(MonaCoin)が挙げられます。特にモナコインは、日本初の仮想通貨として根強い人気があります。

2ちゃんねる発祥の仮想通貨として知られており、決済の他、投げ銭やチップに用いられることが多いです。日本はモナコインで決済できる店舗が多いのも特徴です。

まとめ

仮想通貨は2008年に誕生してからまだ10年あまりの新しい技術です。セキュリティ面などの不安も大きく、普及までには時間がかかると見られています。

しかし、仮想通貨はそれぞれに理念が存在しており、理念に共鳴した人々に支えられている側面もあります。今後、新たな仮想通貨が続々と登場し、新たな経済圏を生み出す可能性もあります。

今、仮想通貨取引所で取引されている主要な仮想通貨も、ハッキングや盗難の危険性はありますが、決済手段として家電量販店やレストランなどで使えるようになってきました。

世界的に法的規制が厳しくなっていますが、今後も決済手段や送金システムとして利用されていくことが見込まれるのが仮想通貨です。